令和2年度 審査の様子

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令和2年【 第11回福井県ビルメンテナンスこども絵画コンクール 講評 】

 作品テーマ「未来のおそうじ~きれいにしよう、私たちの環境を~」として、11回目を迎える絵画コンクール。
新型コロナウイルス感染症による長期の休校や夏休みの短縮など、小学生や幼児の皆さんも、身の回りの環境はこれまでと大きく変わったことでしょう。
 コンクールを主催する協会でもどれだけ作品が集まるか危惧していたとのことです。今年度は847点と多くの応募がありました。海洋プラスチックごみの回収やウイルス除去を取り上げ、身の回りでニュースとなっていることも多く描かれたことに感心しました。
 みなさんのすてきな作品を拝見する機会をいただき、有難うございました。

 審査を終え、それぞれの作品について述べさせていただきます。

 最優秀賞の山村柚月さんの「ごみを集める深海ロボット」は、
パッチワークのようなカラフルな深海魚型ロボットをあやつり、ごみを吸い込む様子が楽しい作品です。
ペンのくっきりした輪郭と色使い、海の中を照らしている光の表現、体を開けてごみを吸い込もうとしているダイオウイカのようなロボットや深海の生き物など、よく描かれています。

 協会賞の高島結愛さんの「フェニックスとおそうじ」は、
虹のようなカラフルなフェニックスにのった二人が、空からそうじをする様子に夢があります。表情がとてもよいですね。

 福井県立こども歴史文化館館長賞の土肥心咲さんの「それぞれが出来ること」は、
環境をきれいにしていく様子が、少しづつ色を重ねた青い空と緑の大地が立体的に表現されています。

 金賞の山村彩乃さんの「ジンベイザメロボットでたのしく海のおそうじ」は、
大きな口で海中のゴミを吸い込む様子と、様々な海の生き物たちが、カラフルに描かれ、にぎやかな様子が伝わってきます。

 銀賞は部門毎に4点選出しています。
 幼児の部から戸川陽心さんの「うみのおそうじマン」、宙に浮かび、長いうでを伸ばして海のごみを回収する様子が力強く描かれています。水彩絵の具の背景もいいですね。

 小学生1~2年生の部から上田泰誠さんの「おそうじドローンでゴミもウイルスも吸い込むぞ」、ウイルスも吸い込んでいくドローンと操作する作者の姿を、画面に大きく、上手く配置して描いています。アームでつかんだペットボトルがいいですね。

 小学生3~4年生の部から村中希光さんの「生きものロボとごみひろい」は、様々な生きものロボが力を合わせて、ごみをひろっていく様子が丁寧に描かれています。長い舌を伸ばし、きれいなグラデーションで描かれたカメレオンロボが目をひきます。

 小学生5~6年生の部から杉田朋軌さんの「コロナウイルスを吸いとるタワー」は、虹色の風車タワーと笑顔の人物、こうのとりが描かれ、混色で表現された空や木とともに、広がりを感じる作品です。

 銅賞も同じく4点を選出いたしました。
 幼児の部から青谷瑠美さんの「そとのおそうじ」、昆虫型のロボットでしょうか。黄色いロボットからのびる何本ものセンサーのようなアームで、おそうじをしている様子を、のびのびと描いています。

 小学生1~2年生の部から生水陽希さんの「ごみをすいとるロボット」、黒く描かれたごみと、ロボットが吸いこんでいる様子をピンク色で表現し、これからきれいになっていく様子が感じられます。

 小学生3~4年生の部から竹村楓華さんの「海のゴミ回収ロボット」、画面の半分以上に描かれたジンベイザメ型の回収ロボットの大きさが伝わってきました。

 小学生5~6年生の部から増永陽登さんの「CO2エネルギーヘリ」は、力強く描かれたヘリコプターと、背景の大きな山と雲を遠くに見えるように表現していて、うまく対比している立体的な作品です。

 身近な自然を美しくすることや、ものを大切に使うことを心がけることは、自分がどうしたいのか、どうなりたいのかを考えることにつながります。
これからも絵を描くことを楽しみ、おそうじを通じて、環境をきれいにしていくきっかけにしていきましょう